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テレビ会議のしくみ
テレビ会議のしくみ

その1.テレビ会議システムとPCとの連携テレビ会議のしくみ|テレビ会議入門シリーズ

第5部 プレゼンテーションツールとしての活用

その1.テレビ会議システムとPCとの連携

*このコンテンツには連載当時(2004年)のままの情報が含まれます。ご注意ください。

曽我蔵くん

お客様から、「今度、テレビ会議を使って他拠点へプレゼンテーションするんだけど、PC映像ってXGAのままで送れるんだよね?」と訊ねられた曽我蔵くん。
「もちろんです!」と元気よく答えたのはいいのだが、その後の相次ぐお客様の質問に、自信を持って答えることができなかった。

お客様の質問は次のようなものだった。

  • PCとテレビ会議システムをケーブルで繋ぐだけでいいのか
  • テレビモニターが1台でも問題ないのか

それぞれの答えは分かっているものの、お客様の環境によっては適確なアドバイスが必要になる。 入社して数ヶ月、すでに曖昧なことは確認しておく癖がついている。(市川さんに仕込まれた結果だ) 帰社した曽我蔵くんは、早速ノートを開いた。

PCデータをXGAで送受信するには

曽我蔵くん
「お客様から受けた質問を順番に整理してみようかな。
まずは1つ目。
“PCとテレビ会議システムをケーブルで繋ぐだけでいいのか”
これは非常にカンタン!PCとテレビ会議システムをケーブルでつなげば、PC映像を接続先との間で送受信できるんだったな。
今日のお客様の要望は、PC映像をXGAで送りたいってことだったけど、その条件は使用しているテレビ会議システムがXGAに対応していればいいはずだ。
……あれ? 双方の使用端末がXGAに対応していない場合には、どうなるんだろう?」

そこに現れた市川さんは、首を傾げている曽我蔵くんの背後から、いつものようにノートを覗き込んだ。

市川さん
「あっさり答えを教えるんじゃつまらないから、まず、曽我蔵くんの持っている知識を整理してみようか。
テレビ会議システムを接続した2拠点間で、両方とも映像をXGA解像度で送受信するために必要な条件とは何かな?」
曽我蔵くん
「ええっと……。
送信側、受信側の両方の端末がXGAに対応していることです」
市川さん
「そうだね。
XGAの解像度は1,024x768ピクセルで、PCのディスプレイ解像度として標準的に使われている値だ。だからXGAに対応している端末では、自分のPCに映っているのと同じ画質で相手に送ることができる。ここまでは分かっているね。
じゃあ、どちらか一方でもXGA解像度で映像を表示できないのはどんな場合かな」

曽我蔵くんは少し考えて、次の3つをあげた。

  1. データ送信側はXGA対応/データ受信側は非対応
  2. データ送信側は非対応/データ受信側はXGA対応
  3. 送信側と受信側の両方が非対応
市川さん
「その通りだね。
1つ目のように、自分の端末はXGAに対応していても相手の端末が対応していない場合には、解像度が落ちて表示されてしまう。PC映像そのものは送受信できるけど、相手側にはCIFの解像度である352×288ピクセルで表示されてしまうんだ。
そして2つ目のパターンでは、いくら相手側がXGAに対応していても自分側が非対応だったら、XGAでデータを送ることはできない」
曽我蔵くん
「それは当然ですね。
さらに3つ目では、両方がXGA非対応なんですから、そもそもXGAで送れるわけはありませんね。
つまり、送信側のテレビ会議システムがXGAに対応していることが必須条件なんですね。その場合でも、受信側のシステムがXGAに対応していれば、送信側と同じXGAで表示できるし、非対応の場合は、資料の表示サイズが手元のPCより落ちてしまい、鮮明さに欠けてしまうということですね。
PCの資料をXGAで送受信したいなら、XGA機能が内蔵されたタイプを選んでいただく必要があるんですね」
市川さん
「その他に、オプションでXGA機能を追加できる製品もあるよ。これには内蔵タイプと外付けタイプのものがある。
導入する際にPCの利用を考えていなくても、もし将来的に使用する可能性があるならば、拡張できるタイプを選んでいただいた方がいいだろうね」
曽我蔵くん
「なるほど。そういえば、製品特長に“RGB(XGA)送受信機能はオプション”と記載されている製品がありましたね。XGA送受信機能は、RGB送受信機能とも言うんですね」
市川さん
「RGBは、光の三原色のRed・Green・Blueの頭文字をとったもので、PCでは色をこの3つの色の組み合わせとして表現する。通常はPCなどからの映像信号を総称して、RGB送受信機能と言うね。
この場合は、解像度が1,024x768ピクセルのRGB送受信機能がオプションで用意できるという意味で“RGB(XGA)送受信機能”と表しているんだよ。」

1台のモニターでPC映像を映すには

曽我蔵くん
「ところで市川さん。お客様の2つ目の疑問は“テレビモニターが1台でも問題ないのか”でした。
以前、デュアルモニターの使用方法として、“メインカメラが映す相手の顔と、PC画面など資料にあたる映像を同時に見ながら会議ができるというのを説明していただきました”けど、もしモニターが1台しかない場合にはどうなりますか?」
市川さん
「テレビモニターが1つの場合でも、デュアルモードに切り替えればPC映像をモニターに映し出すことができるよ。
その場合、メインカメラが映す人の映像は、PIP(Picture in Picture)画面という子画面に表示されるんだ。物理的にモニターを2台用意することができない場合に、ひとつのモニターに2つの映像を表示する仕組みだね。 デュアルモードがない端末の場合には、PIP画面は表示されずに、単純にメインカメラが映す相手の映像とPC画面などを切り替えることになる」
PiPの説明

PIP画面(Picture in Picture)はいわゆる子画面のこと

PCをテレビ会議システムと繋ぐ利点とは

曽我蔵くん
「ところで市川さん。PCをテレビ会議システムと繋ぐ利点って何があげられますか?
僕は会議やプレゼンテーション中に、PC映像を資料としてモニターに表示することで、参加者の理解が深まると思っているんですけど。
紙の資料を配布して、現在の話題は何ページのどこどこですと説明するよりも、相手側に表示したPC映像をこちらから一元コントロールする方が分かりやすいですよね」
市川さん
「遠隔講義・講習、社員研修、遠隔医療、営業会議、役員会議など、PCがプレゼンテーションツールとなる機会はたくさんあるしね。 それ以外にも、会議資料を印刷物ではなくデータで表示することで、コスト削減に繋がるという利点もあるかな。
テレビ会議システムは、遠隔地の相手の顔を見ながら会議を行うだけでなく、周辺機器を繋げることで活用の幅はもっと広がるね。
周辺機器はPCに限らず、たとえばビデオなども利用できるんだよ」
曽我蔵くん
「ビデオですか?」

曽我蔵くんは首を傾げて、市川さんの次の言葉を待った。

【ブレイクタイム】XGAとは?
市川さん

教育担当の市川です。
曽我蔵くんとの会話の中でも触れましたが、XGAについてもう少し詳しく説明します。
XGAの正式名称は、eXtended Graphics Arrayといいます。もともとは、1990年にIBM社が発表したグラフィックシステムの名称でした。
PCの画像解像度のひとつで、解像度1024×768ピクセル、最大同時発色数256色を実現しています。

(2019年5月修正)
現在のパソコンのモニター表示は標準でフルHD(1920x1080)に対応しているものも増え、各メーカーとも対応解像度は順次て上がっています。 対応解像度は各製品のデータシートを確認してください。

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