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テレビ会議初心者ガイド
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テレビ会議初心者ガイド10.IPネットワークの種類と条件

10.IPネットワークの種類と条件

IPネットワークの種類と現状の課題、必要な条件などを下記にまとめた。

※ 連載期間:2004年11月 ~ 2006年10月 *一部情報が連載当時のままのものがございます。ご了承ください。

IPネットワークの種類と特長

IPネットワークには、インターネットのほかに、IP-VPNや広域LANなども含まれる。

IP-VPN

キャリア(通信事業者)が独自に構築した閉域IP網を介して構築されたものをIP-VPNと呼び、IP-VPNを経由する と遠隔地のネットワーク同士をLANで接続しているのと同じように運用できる。(ちなみに、インターネット上で実現されるVPNをインターネットVPNと 呼ぶ)インターネットを介さないIP-VPNは、セキュリティや通信品質を向上させることができる。
IP-VPNサービスとしては、IP網上にネットワーク同士を直結する仮想専用線を構築するものと、仮想ルータを提供してルーティングまでを引き受けるものがあり、後者のサービスが特に注目されている。

広域LAN
広域イーサネット)

ワイドLANサービスとも呼ばれる。同一収容局内エリアをLANで接続できるサービス。
Ethernetで使用されているスイッチングハブ(レイヤ2スイッチ)を組み合わせて構築する。スイッチングハブはルータ(レイヤ3スイッチ)と比べて コストが低く、メンテナンスの手間が少ない。さらに、多対多の接続が簡単に行えるといったメリットがある。

インターネット
(ADSL、FTTHなど)

ブロードバンド化と低価格化が進んでいるが、品質保証が一切ない。

IPネットワークの種類と特長

インターネットに接続する際の課題

インターネットを使ったテレビ会議システムでの一番の課題はFW/NAT越えである。

IPネットワークのセキュリティ環境

  • IP-VPNと広域LANは、セキュリティが確保されている。(しかし、テレビ会議システム専用に引くにはコストが高すぎる)
  • インターネットは、ウィルス対策や情報漏洩などセキュリティが問題。(しかし低コストですむ)

ソフトウェアベースのセキュリティ対策

  • パソコンをベースとしてテレビ会議環境を使用している場合には、パソコンと同じセキュリティ対策が必要になる。

テレビ会議専用機のセキュリティ対策

  • 専用OSのため、ウィルスに感染する可能性は極めて低い。(パソコンのようなセキュリティ対策は不要)
  • パケットの漏洩は、パケットの暗号化やVPNによる暗号化で対策を施している。(暗号化の詳細については次々セクションにて
  • インターネットを使ったテレビ会議専用機での一番の課題はFW/NAT越え。

FW/NAT越えとは

  • FW(ファイヤーウォール)とは、組織内のコンピュータネットワーク(プライベートネットワーク内)へ外部から侵入されるのを防ぐシステムを指す。
    • プライベートネットワーク内は、FWによってセキュリティを確保するのは常識。
    • しかし、テレビ会議システムのような相互接続システムの場合は、FWのポートを空けておく必要がある。(そうしないと、先方から送られてきた映像と音声が弾かれてしまう)
  • NAT(Network Address Translation)は、1つのグローバルIPアドレスを複数のコンピュータで共有する技術のことを指す。
    • プライベートネットワーク内でのみ通用するプライベートアドレスからインターネットへ出る際には、NATによってグローバルアドレスへの変換が行われる。
    • このアドレスの変換はH.323通信では不可。
    • H.323を使えないと、テレビ会議で相手方とうまく接続できない可能性がある。
  • 上記2つより、インターネットでの大きな課題はFW/NAT越えとなる。

FW/NAT越えの解決策

H.323機器による対応
  • NATテーブルに静的登録を行う
  • H.323機器からNATテーブルを操作(UPnP)
H.323Proxy/ALG/NAT装置による対応
  • H.225.0/H.245などのアドレス変換機器自身で行う
  • H.323のプロトコルを直接ハンドリングし書き換えを行う
H.460.18/.19(Session Border Controller)
  • グローバル/プライベート間で特別なセッションを構成しその両端でH.323プロトコルを書き換える

IPネットワークに求められる条件

満たすべき条件は、帯域、パケット遅延、パケット耐性の3つ。

帯域

アプリケーション処理サイズの1.4倍の帯域が必要

例)384kbpsでテレビ会議より通信を行う場合
アプリケーションは映像と音声データを最大384kbpsで処理する。
IPヘッダーなどの付加情報がプラスされ、1.4倍になる。(384kbps×1.4=537.6kbps)
上下対象通信を行うため、上り下りのそれぞれに同帯域が必要。

パケット遅延

遅延は150ms以内、ジッタ(パルスの時間的な揺らぎ)は35ms以内に

映像・音声を支障なく伝達するために必要な条件。
ネットワーク上でバースト・トラフィックが発生した場合には、通信パケットの到着が遅れ、映像・音声が乱れる可能性がある。

パケット耐性

目標は1%以内に

パケットロスが発生した場合、映像・音声の「途切れ」が発生する。また、著しくパケット・ロスが多い場合には、通信が切断されることもある。

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