ページの先頭です。
このページの本文へ移動します。
導入から運用まで
導入から運用まで

第3部テレビ会議の運用編その1.テレビ会議のトラブル対応1【単純なミス】

第3部テレビ会議の運用編

その1.テレビ会議のトラブル対応1【単純なミス】

*このコンテンツには連載当時(2007~2009年)のままの情報が含まれます。ご注意ください。

曽我蔵くん

「えっ、真っ暗? 画面が真っ暗って、何も映らないってことですか!?」
電話の向こうのお客様の声には、焦りがにじんでいた。それにつられて曽我蔵(そがくら)くんも素っ頓狂な声をあげてしまい、あわてて深呼吸する。
気持ちを落ち着かせて話を聞いてみると、どうやらお客様の会社では、最近テレビ会議システムを移動したようだ。このお客様は、モニターに接続して使用するコンパクトタイプ(セットトップタイプ)を使用している。

「画面に何も映らない!」その原因は……

お客様
「実は、会議の参加メンバーが増えたので、いままでよりも大きい会議室に移動したんです。会議を始めるために支店と接続したらモニターに何も映らなくて……。 もしかして、移動したときにテレビ会議システムが壊れたんでしょうか?」
曽我蔵くん
「とんでもない。それだけで壊れるようなことはありませんからご安心ください。 ――念のために基本的なことを伺いますが、モニターの電源は入っていますか?」
お客様
「もちろんです。コンセントも挿し込んでいますし、モニターの電源ランプも点灯しています」
曽我蔵くん
「そうですか。では、映像ケーブルはどうですか? ちゃんとテレビ会議システム本体と繋がっていますか? 」
お客様
「映像ケーブル? ちょっと待ってください。すぐに確認します」

どうやらお客様は、会議室から電話をしてきていたらしい。たいして待つこともなく、すぐに保留が解ける。「映りました!」と、嬉しそうな声が聞こえた。

お客様
「どうやら映像ケーブルが抜けていたようです。所定の位置に挿し直したら、あっさりと映像が表示されました!」
曽我蔵くん
「そうでしたか。よかった!」

意外な見落としによるトラブルが多い

お客様との電話を終えた曽我蔵(そがくら)くんは、川崎さんへ今回の出来事を報告した。

川崎さん

「曽我蔵(そがくら)くんのサポートは正解だったね。お客様もすぐに解決してほっとしたでしょう。ご苦労様。

今回もそうだと思うけど、テレビ会議がうまく接続できなかったり、テレビ会議中にトラブルが生じると、テレビ会議システム本体に問題があるんじゃないかと考えてしまいがちなんだ」

曽我蔵くん
「それは、やっぱりテレビ会議システムが比較的新しい機器だからですか?」
川崎さん
「それもあるとは思うけど、人間の心理として、単純に目の前にあるものを疑ってしまうよね。
曽我蔵(そがくら)くんだって、家に帰ってテレビが映らなければ、最初に“テレビが壊れたのかな”と思うだろうし、PCを使っていてインターネットに繋がらなければ、“もしかしてPCの設定がおかしくなったのかな”と思うだろう?
でも、実際には意外な見落としが原因であることのほうが多いんだ」
曽我蔵くん
「意外な見落とし……?」
川崎さん
「その通り。PCの例だと、原因はネットワークケーブルが外れていただけだったという、笑い話のような状況は案外多いんだよ。もしくは、ケーブルはちゃんと挿し込んでいるし、見た目では何も問題ないのに、実はケーブルが断線していて取り替えたらすんなりと繋がったということもある。消耗品でもあるからね」

ううむと、曽我蔵(そがくら)くんは唸った。

曽我蔵くん
「それなら、お客様に対して、“テレビ会議システムが故障したのではないかと思ったときに、ここを確認してください”というポイントをお伝えしておけばいいのかもしれませんね」
川崎さん
「それはいい案だね。それじゃあ、ありがちな項目をまとめてみようか。
今回のような単純ミスによるトラブルは、大きく分けると

・音声
・映像
・ネットワーク

の3項目になる」

音声の異常に対するチェックポイント

川崎さん
「音声のトラブルで多いのは、
  1. 接続先の音声が聞こえない
  2. 音声にノイズが混ざる
の2つなんだ。
この場合には、次の点をチェックしよう」
音声の場合
  1. 接続先の音声が聞こえない場合のチェックポイント
  2. ・音声ケーブルが外れていないか

    ・テレビ会議システム/モニターの音量がゼロになっていないか

  3. 音声ノイズが混ざっている場合のチェックポイント
  4. ・空調が強くないか(空調音が雑音になっていないか)

マイクと空調とスピーカーの配置

カメラと窓、空調とスピーカーの位置を意識したマイクの配置

  • ポイント1. カメラと窓の位置。(逆光にならないか)
  • ポイント2. マイクとスピーカーの位置。(エコーやハウリングの原因になりやすい)
  • ポイント3. マイクと空調の位置。(ノイズの原因となりやすい)

映像の異常に対するチェックポイント

川崎さん
「映像のトラブルで多いのは、そのものズバリ、
 ・映像が映らない
ということだね」
曽我蔵くん
「先ほどのお客様もそうでした」
川崎さん
「曽我蔵(そがくら)くんがお客様に確認していただいたのは、“モニターの電源”と“映像ケーブル”だったね。そのほかには、“端子の挿し間違い”や“カメラレンズの蓋”なども考えられるよ」
曽我蔵くん
「カメラレンズの蓋は、付いているモデルと付いていないモデルがありますね。さらに蓋付きのモデルでは、自動的に開くタイプと手動で開けるタイプがあると。操作する機会が多い人は忘れないかもしれませんが、たまにだと失念してしまいそうですね」
映像の場合
  • テレビモニターの電源がOFFになっていないか
  • 映像ケーブルが抜けていないか
  • モニターの入力端子を間違えていないか(別の端子に挿していないか)
  • カメラレンズに蓋がついたままになっていないか
テレビ会議システムとケーブルの接続イメージ

テレビ会議システムとケーブルの接続イメージ

ネットワークの異常に対するチェックポイント

曽我蔵くん
「ネットワークのトラブル。すなわち、
・相手にかけているのに繋がらない
場合ですね」
川崎さん
「テレビ会議は双方向のシステムだから、項目によっては自拠点だけでなく接続先にもチェックしてもらうことが必要だね」
ネットワークの場合
  • 接続先の音声が聞こえない場合のチェックポイント
  • 接続先のテレビ会議システムの電源が入っているか
  • 自拠点/接続先のテレビ会議システムのLANケーブルが外れていないか
  • 相手のISDN番号/IPアドレスは正しいか

可動が多い環境ではラックの使用も効果的

曽我蔵くん
「今回のお客様は、システムを移動したことで映像ケーブルが抜けてしまいましたが、特定の場所から動かしていない場合でも上記のような項目をチェックしてもらうべきですね」
川崎さん
「その通り。
それから、テレビ会議システムを複数の会議室に移動して使用するお客様には、可動式のラックをお勧めするのもいいと思うよ。可動式ラックにシステム一式を納めることで、ケーブルの抜き挿しの頻度が減少するし、むやみな劣化を防ぐことにもなるからね」
曽我蔵くん
「はい。分かりました。 さっそく、いままとめたチェックポイントを今日のお客様にお伝えします。システム移動の頻度についても、その時にヒヤリングしてみますね。移動して使用することが多いようなら、可動式ラックを提案してみます」

曽我蔵(そがくら)くんは川崎さんに礼を言い、急いで自席に戻った。

【ブレイクタイム】テレビ会議を開始する前に……
川崎さん

営業の川崎です。

テレビ会議を開始しなければならないのに、システムが動かないなどなんらかの不具合が生じてしまっては、途方に暮れてしまいますね。スムーズな会議進行のためにも、あらかじめ次のようなポイントをチェックしておくことをお勧めします。

  1. マイクの位置は適切か
  2. ・マイクの指向性を意識してマイクの配置や、座席の配置を考える。
  3. ・ノイズの原因になるもの(空調など)からは遠ざける。
  4. ・マイクとスピーカーの位置は離し、ハウリングを防ぐ。
  5. 2. モニターの電源が入っているか
  6. 3. カメラの調整
  7. ・逆光になっていないか。(「第2部その2.設置編」を参照)
  8. ・レンズに汚れはないか。

会議を始める前にちょっとした確認や準備をしておくと、会議中の些細なトラブルが避けられます。

1 2 3