その3.テレビ会議システムとAVとの連携【音声編】
*このコンテンツには連載当時(2004年)のままの情報が含まれます。ご注意ください。
周辺機器を繋げることで、テレビ会議システムの活用の幅は広がる。
これまでにPCとの連携や映像系の周辺機器について市川さんから説明を受けた曽我蔵くんは、残る音声系の周辺機器について質問しようとしていた。
マイク・アンプ・スピーカーを利用する

3番目にあがっていたマイク、アンプ、スピーカーは、そういう音声の問題を改善するものだという理解でいいんですか?

極論を言うと、映像が見えなくても会議はできるけど、音声が聞こえないと会議は成り立たないからね。音声が乱れたり、雑音が激しくて相手の声が聞き取りにくいと、会議が非常に苦痛になってくる。
これを改善するために、テレビ会議システムのオーディオ機器を拡張するんだ。
オーディオ機器は、外部音声入出力ポートに接続するんだよ
- オーディオ部分を拡張する事によって、クリアで臨場感のある「音質」を再現できる
- 会場の大きさや参加人数を考慮した「音質」にすることで、スムーズな会議進行が可能となる


マイクの種類と特長
テレビ会議システムの内蔵マイク
テレビ会議システムの内蔵マイク。
取り外しは不可。1~3名程度参加のVCで使われているケースが多い。性能的にはあまり評価できない。
バウンダリーマイク
会議室のテーブル上に置き、参加者全員の「声」を集音する高感度マイク。
1~5名程度参加のVCで使われているケースが多い。また、テレビ会議専用機のグレードやバウンダリーマイクの性能によっては、増設して使用することが可能。メーカーによりマイク増設個数が決まっているので要確認。
会議室全体の「音」を集音するので、発言している人の声以外の音(咳払いや資料をめくる音など)も同時に集音されてしまう為、相手側に雑音として聞こえてしまう場合がある。

グースネックマイク
話し手の口元に近位置にマイク部分がくるので、バウンダリーマイクと比較して周囲の雑音の影響がはるかに改善される。グースネックマイクを設備する際にはミキサーなど、音響専用機器が必要になる。

ハンドマイク
講習やセミナー・イベントで司会者やプレゼンテーターなどが専用に使用するマイクとしてよく使われている。

赤外線ワイヤレスマイク
無線マイクというワイヤレスなものもあるが、無線マイクの周波数が他人に分かってしまうと「盗聴」される恐れがあるため、セキュアな会議をするには不適当と考えられる。ワイヤレスマイク設備導入を考えられているならば、赤外線ワイヤレスマイクを設備することをオススメしたい。

アンプ・スピーカーの種類と特長
テレビモニターのスピーカーを利用
アクティブスピーカーを利用
価格も様々だが比較的安価で高性能なものがあるので、「音声」のちょっとした改善に最適。
デジタルアンプ等のオーディオ機器を利用
会議室や会場によっては、音響専門の業者などに設計・設備してもらう必要がある。
テレビ会議システムとAVの連携に関するまとめ
市川さんの説明を聞きながらせっせとメモを取っていた曽我蔵くんは、そのノートを見返しつつ、「すぐにお客様にお渡しできる資料にまとめて、説明してきます!」と宣言した。
映像の入出力
接続可能な機器 | 端子 | 使用用途 |
---|---|---|
・テレビ会議用カメラ ※機種によっては内蔵しているものもあり |
入力 |
【通常】 |
・テレビモニター※ ※機種によっては内蔵しているものもあり |
出力 |
【通常】 |
・PC、RGB対応資料カメラ |
入力 (XGA) |
・PCや資料カメラの映像をXGAの高解像度で相手側に送信してプレゼンテーション |
・プラズマ ※機種によっては内蔵しているものもあり |
出力 (XGA) |
・PCや資料カメラの映像をXGAの高解像度で表示 |
音声の入出力
接続可能な機器 | 端子 | 使用用途 |
---|---|---|
・テレビ会議専用機付属マイク |
入力 |
【通常】 |
・テレビモニターのスピーカー ※機種によってスピーカー内蔵のものや、専用サブウーファー、アクティブスピーカーを用意している場合もあり |
出力(相手側音声) |
【通常】 |
・ビデオデッキ |
出力 (双方向) |
・録画用 ※室内に拡声するとエコーの原因になるので注意 |