知れば話したくなる、オンライン会議豆知識「音が悪い」の正体とは?

知る・学ぶオンライン会議豆知識パートナー向けお役立ち情報
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チヨダ博士
チヨダ博士

みなさん、はじめまして!オンライン会議を長年研究しているチヨダと申します。

ここでは、オンライン会議を使いこなすヒントになるような豆知識をお伝えいたします。
知れば誰かに話したくなること間違いなし!是非最後までお付き合いください。

オンライン会議のお悩みでもトップを占める「音問題」

「オンライン会議の音が悪くて打ち合わせに集中できなかった」
「相手の声がよく聞こえず、曖昧な反応でごまかしてしまった」

オンライン会議中、似たような経験をされた方は結構いらっしゃるのではないかと思います。ところで「オンライン会議の音が悪い」とはよく言いますが、具体的にはどういう状態を指しているのでしょうか?
下図は、シードプランニング社がオンライン会議を業務に利用している会社員600名を対象に実施した「ビデオコミュニケーションツール利用時の音声の課題」に関するアンケート調査の結果です。項目を見ていくと、「音が悪い」にもさまざまな症状があるとわかりますね。

グラフ:ビデオコミュニケーションツール利用時の音声の課題

そこで今回はグラフの中でも上位のお悩み「声が聞こえにくい」と「同時に複数人で話すと声が聞こえなくなる」の原因と解決方法について説明したいと思います。

オンライン会議「声が聞こえにくい」原因と解決方法

チヨダ博士
チヨダ博士

まずは、オンライン会議で声が聞こえにくくなってしまう現象の原因と解決方法をご説明します。

原因:音声の入力レベルが小さい

この現象は音声の「入力レベル」が原因であることがほとんどです。
オンライン会議中、発言者自身の声が小さいこと、マイクと発言者との距離が離れすぎていることが原因で、音声の入力レベルが小さくなり、相手の声が聞き取りにくくなることがあります。
これは、マイクから入ってくる音声があまりにも小さすぎると、ノイズキャンセラー機能が発言者の声をノイズと認識してカットしてしまうことがあるためです。

イメージ:入力レベルに問題

入力レベルマイクの数や配置、使い方(話し方)に注意が必要

解決方法:音声の入力レベルを上げる

主な解決方法は、音声の入力レベルを大きくすることです。例えば、声が小さい人は発言時にマイクの方に向かってはっきり且つ大きな声で話すことを心がけたり、マイクを発言者の近くに置いたりすることで改善できます。

ただし会議室の大きさや参加人数によっては、マイクの数自体が足りていないという物理的な問題もあります。その場合はマイクの数を増やすことで対処できます。
機器の特性を理解したうえで正しい場所に適切な、発言時のマナーを見直すことで、聞き取りづらさを解決することができます。

このほかPCからオンライン会議に参加した際に、1人だけ声が小さく聞こえづらい参加者がいることがあります。ほとんどの場合、PCのサウンド設定や利用しているアプリの音声設定の入力レベルが小さいことが原因です。それぞれの設定を確認して、適切な音量に調整してみましょう。

オンライン会議「同時に複数人で話すと聞こえない」原因と解決方法

チヨダ博士
チヨダ博士

次に、同時に複数人で話すと音が聞こえにくくなる原因と解決方法についてご説明します。この問題の原因は、意外なところに潜んでいます。

原因:エコーキャンセラー機能が裏目に出ている

多くのオンライン会議やマイクスピーカーにはエコーキャンセラー機能が搭載されています。エコーキャンセラーとは、スピーカーから出た声がマイクに入り込み、エコーとなって相手側に送り返されることを防いでくれる機能です。

図解:エコーキャンセラーの仕組み

自分の声とスピーカーから出る相手の声が同時にマイクに入力され、エコーキャンセラーがエコーとして処理してしまう

オンライン会議には欠かせないエコーキャンセラー機能ですが、ダブルトーク(参加者同士が同時に話し、声が重なること)との相性が悪く、自分の声に加えてスピーカーから出る相手の声が同時にマイクに入力されることでエコーとして処理されてしまい、音が途切れて聞こえなくなることがあります。

解決方法:ダブルトークを避ける

この問題を簡単に解決する方法は、ダブルトークを避け、一人ずつ交代で話すようにするなど会議マナーを守ることに尽きます。もちろん発言をしないときはマイクをミュートにして、ダブルトークになる状況を作らないようにすることもポイントです。

音声品質を追求するなら、音声周波数に注目!

チヨダ博士
チヨダ博士

「音が悪い」を引き起こす主な原因や解決方法についてお話ししてきましたが、ここからは音声品質を追求したい人へのワンポイントアドバイスを!

音質の良し悪しには「音声周波数」が大きく関係しています。

音声周波数とは、電話やオンライン会議ツールの音声伝送に使用される周波数のことです。マイクスピーカーやオンライン会議ツールには音声周波数が高いものと低いものがあり、この数値の高低が機器の音声品質の目安になります。
例えば、最初に7kHz(AMラジオと同程度)の音声を聞いてから、20kHz(CDと同程度)の音声を聞くと、20kHzの方がクリアに聞こえます。
オンライン会議の音声品質をより良くしたいなら、高い音声周波数に対応したマイクスピーカーや、その周波数帯域に対応する音声プロトコルを搭載したオンライン会議ツールを利用すると良いでしょう。

 

 

チヨダ博士
チヨダ博士

オンライン会議で「音が悪い」と言っても、症状も原因もさまざまであることがお分かりいただけたでしょうか?
対面会議で音を意識することは少ないですが、オンライン会議になると音の良し悪しが会議の質を大きく左右します。
オンライン会議を使うことに慣れた今だからこそ、改めてオンライン会議でのマナーや音響機器・システムの使い方を見直して快適なオンライン会議を目指しましょう。

 
オンライン会議の音声改善でお悩みのお客様はお気軽にお問い合わせください。

よくある質問

  • オンライン会議で音声が聞こえにくいと感じる原因は?
  • 発言者の声が小さい、マイクが発言者から離れすぎているなどの理由で、音声の入力レベルが小さくなっていることが主な原因と考えられます。音声の入力レベルを大きくすることで解決できます。
  • オンライン会議で同時に複数人で話すと声が聞こえにくくなる原因は?
  • エコーキャンセラー機能が裏目に出ている可能性があります。自分の声とスピーカーから出る他の参加者の声が同時にマイクに入力されたものが、エコーとして処理されてしまい、声が途切れて聞こえにくくなることがあります。
    ダブルトークを避けることで解決することができます。
  • オンライン会議に適したマイクを選ぶポイントは?
  • 高い音声周波数に対応した製品を選ぶことがポイントです。
    高い周波数に対応したマイクシステムマイクスピーカーはリンク先をご参照ください。