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ビジュアルコミュニケーションに関するニュース
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ビジュアルコミュニケーションニュースオンライン会議中のトラブル、突然の映像フリーズは何故起こるのか

オンライン会議中のトラブル、突然の映像フリーズは何故起こるのか

オンライン会議中のトラブル、突然の映像フリーズは何故起こるのか

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目に見えないけれど円滑な会議のために無視できないネットワークのお話

掲載日:2020年9月24日
オンライン会議がフリーズする

今年は緊急事態宣言以降、業種を限らずオンライン会議ツールが多用されるようになりました。
その中で接続中に突然映像がフリーズ(固まる)した経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。「ネットワークの調子が悪いから」と言われつつもネットワークがどのような状態だとこういったことが起こるのか。インターネットを利用する限りこれは仕方のないことなのかと、悶々とされた方も多いと思います。
そこで今回は、いつ起こるかわからないフリーズの仕組みと、リスクを避ける方法についてご紹介します。

時や人を選ばず突然フリーズするオンライン会議

藤崎君と宮田君は都内にあるとある食品会社に勤める入社2年目の同期のサラリーマンだ。今日は上司がテレワークの日なので、オンライン会議で部の定例会議が行なわれる。先日、この手のオンライン会議に自席から参加していたところ、後ろの席の経理部の武田さんから「煩い」と叱られたので、今日は2人で打ち合わせスペースから参加することにした。
藤崎君のPCを持ち込み、並んで席に着いた2人がきれいに映るように配置する。

宮田君
「ここは有線LANは使えないのかな?」
藤崎君
「なんで? Wi-Fiでいいじゃん」
宮田君
「この場所はWi-Fiが弱いって企画部の人が言ってたんだ。ネットワークが悪いと会議中に迷惑をかける。あった、これを使わせてもらおう」

宮田君はLANケーブルを取り出して壁に着いたハブに挿し、有線LANを使う設定に変えた。機械系に弱い藤崎君は、このITに強い同期をこっそり頼りにしている。
定例会議が始まり、上司の司会の元、議題が進んでいく。その時、自宅からポロシャツ姿で檄を飛ばしていた上司の映像がフリーズした。

藤崎君
「うわっ! 部長、おもしれー顔www」

半目半口が開いたあんまりな上司の顔に思わず噴き出した藤崎君だが、仙台支店から参加しているあこがれの先輩、青葉さんが「藤崎、聞こえてるよ」と注意を促す。

藤崎君
「大丈夫ですよ、固まっているし」
宮田君
「いや、フリーズしてもこちらの声や映像が相手に届いていることは割とあるぞ」

一旦切断、再度接続しなおしてきた部長の映像は元に戻っていた。

部長
「失礼、家からだと時々こういうことがあるな。藤崎が大声で笑ってくれたんで気づいたよ。ありがとうな」

嫌味たっぷりに笑う部長の顔に、青ざめた藤崎君。宮田君はさっと音声ミュートをクリックして「ほらな」と小声でつぶやいた。

部長
「じゃあ、いい機会だから藤崎には何故映像が乱れたかについて調べてもらおうか。取引先と会議している時に調子が悪くても、結局どちらが悪いのかはっきりせずに毎回もやもやしているんだ。原因が分かった方が対処もしやすいだろう」

藤崎君の様子を察した宮田君はミュートを外してやる。

藤崎君
「そんなん、俺には無理っすよ! めちゃくちゃITとか弱いのに」
部長
「じゃあ宮田、手伝ってやれ」
宮田君
「えっ!?」

この不意打ちには、さすがの宮田君もミュート操作は間に合わなかった。

オンライン会議の映像のフリーズや音声の乱れはほとんどがネットワークの遅延やゆらぎが要因

部長が退出した後、青葉さんになぐさめの言葉をもらいつつも立ち直れない藤崎君とは対照的に、いつもの落ち着きを取り戻した宮田君はつぶやいた。

宮田君
「でもまあ、確かに誤魔化されたような気にはなるんだよな。ネットワーク状況って実際には目には見えないから。大事な取引も今後はオンラインで、なんてことにもなるだろうし、いざという時に説明ができるようまとめておくのもいいかもしれない」
藤崎君
「なんだよ、もう原因わかってんのか?」
宮田君
「オンライン会議で映像が乱れたりフリーズする原因は、大体はネットワークが原因なんだ。映像や音声のデータは送信元で圧縮され、細かいパケットに分かれてインターネットを通じて相手先に届けられる。届いた先で圧縮されたデータが解凍されて元の状態に戻り、相手側で映像や音声が確認できる。オンライン会議が接続されている間は、こういう動きがずっと休みなく続けられているんだ」
オンライン会議のデータの流れ(イメージ)
藤崎君
「へー、なんかアニメみたいだな。分解されて細かくなって移動して元に戻るとか」
宮田君
「ひょっとして人間でイメージしてるだろう? でも、面白い仕組みだよな。
とにかく、そのデータの流れが乱れたり、復元の過程で何かしらのトラブルが起こると、きちんと再現できず映像・音声に不具合が出る。」
藤崎君
「ふーん、映像や音声の乱れはそれか~。でもYouTubeとかは見ていて途中で止まることがあるよな」
宮田君
「データがなんらかの原因で途中で滞って届かないときに起こる。インターネットはよく水道管に例えられるんだ。みんなで利用している水道管の中を、それぞれの目的地に向かって細かく分解されたデータが流れていく。目的地はIPアドレスなどで指定されている。でも、みんなで使っているから、一度に大量のデータが流れると詰まってしまうことがある。
例えば月曜の朝なんかは、みんなが一斉にPCを使い始めるからデータの流れが悪いことが多い。また、途中で”水道管”が細くなった場所があったりしたらそこで流れが滞る。するとデータはなかなか相手に届かず、映像や音声が止まったり不完全な状態で復元される。動画提供サービスなんかは、映像がくずれないように必要なデータが溜まるまで待ってから続きが見れるような動きをしているんだろうな。ざっくりいうとそういうことだ。
勿論、動画やWebページを見ていても同じことは起こってるけど、リアルタイムで会話をしているオンライン会議の場合は、その後会議が続けられなくなるから大事になる」
オンライン会議でフリーズする際の要因(イメージ)
藤崎君
「あ、それでお前、有線LANを使おうとしてたの?」
宮田君
「会議が止まったら他の参加者に迷惑がかかるだろう? 不安定なここのWi-Fiは使うなよ」

宮田君はそういいながら有線LANを取り外した。

ネットワークトラブル対策を取られた有料サービスを利用することもリスク回避の一つになる

藤崎君
「じゃあ、要するに行く先まできれいにデータが流れる、太い土管のような回線があればいいんだな」
宮田君
「ああ、でもインターネットは経路を指定できないからなかなか難しい。それに家庭では会社のような高速のブロードバンド回線に加入していないことが多い。まだまだ高いからな。集合住宅だと各部屋から一斉にネットを使いだすと、すぐにデータが滞る。みんな出かけている平日の昼間は自宅のネットワークも快適だったのに、このところテレワークが増えたから急にネットワークの状況が悪くなって問題になっているんだ。部長もマンション住まいだし、今日フリーズした原因も恐らくそれだろう」
藤崎君
「じゃあ、家からWeb会議に参加する場合は、変な顔をさらす覚悟がいるってことか。
あんな顔、青葉さんにさらすなんて俺、絶対嫌だから、定例会議は会社から参加するようにするわ」
宮田君
「そんな自分の都合に合わせて会議が入るとは限らないだろう。
オンライン会議サービスによっては映像や音声の品質を少し下げて接続帯域を制限し、接続を継続することを優先できるものもあるんだ。テレビ会議専用機を接続することを前提としているクラウドサービスとか、サービス会社のネットワーク内にたどり着けば後はかなり安定して会議ができるものもある。ネットワークが混んでいそうな時には、接続する帯域を下げることができるサービスもあるんだ。帯域を下げると映像や音声のクオリティは若干落ちるけれど、会議が途中で切断される確率が減る。有料にはなるけれどそういったものを利用すれば、フリーズしたりすることもぐっと少なくなるんだろうな。
会議の仕切り直しをしたり、聞き取れなかったことを後から聞いたりするよりも、こういったサービスのトライアルとか試してみればいいのにな」

いつもは口数が少ない同期が、それこそ太い土管に水を流すかのように滑らかにしゃべり続けることに、藤崎君は心から感心していた。
そして、再び必要のないひと言を口にした。

藤崎君
「お前、なんで食品会社にいんの?」

PCの設定を戻していた宮田君は、少々あきれ顔で同期の方を振り返った。

宮田君
「ITスキルは業界関係なしに必要だ。
藤崎は来週は〇×商事の強面の社長にオンラインでプレゼンだろ? 映像が乱れてたり、音声が聞こえなくて取り違えとかあったら激しく説明をもとめられるぞ。
部長もそれを心配してたんじゃないのか?」

目を見開いてあんぐりと口をあけた藤崎君をみて、宮田君は漫画みたいな奴だなと思った。

ネットワークトラブル対策が取られたオンライン会議サービスの例