テレビ会議疲れ?会議に集中して成果を出すために大切な6つのポイント

ビジュアルコミュニケーションニュース
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コロナ禍の影響で多くの企業がテレワークを導入し始めました。今までは対面で一堂に集まって行っていた会議も、テレワーカーは自宅などからWeb会議で参加し、社内の社員は会議室に集まってテレビ会議専用機から参加したり、個々のデスクからWeb会議を使って会議に参加するスタイルが増えています。これに伴い、対面の会議では問題なかったことが、オンラインの会議だと「なんだか疲れる」と感じる人も増えています。

そこでこの記事では、テレビ会議やWeb会議を利用した会議が通常の対面会議より疲れると感じる理由と、どうしたら効率よくオンライン会議が行えるようになるかを「会議の方法」と「技術面」から解決する方法を解説します。

オンライン会議が疲れる理由①:会議時間が長すぎる

会議時間が長すぎる
これはオンライン会議以外でもいえることですが、人が集中できる時間の限界は50分から1時間程度と言われています。特にオンライン会議は聞き漏らさないようにと集中して聞くため、対面での会話より気を使います。長時間会議を行うこと自体が疲れの原因になるので、会議時間は1時間に設定し、可能な限り早めに終わらせるようにしましょう。

どうしても会議が長引いてしまう場合は途中で休憩時間を設けたり、1つの会議に複数の議題を持ち込まず、1つの議題で1つの会議を行うことも検討してみましょう。だらだらと長時間会議を行うと、参加者の集中力が途切れ思考の混乱を招き、会議の質が低下します。

会議の開催時間は眠気を誘う昼食後や集中力が切れる夜間を避けたり、参加者が連続して会議に参加することがないようにスケジュールには注意しましょう。

会議方法での改善ポイント

  • 会議時間は1時間以内にする
  • 長引いてしまう場合は休憩を取る

オンライン会議が疲れる理由②:すぐに本題に入れない

すぐに本題に入れない
これから行われる会議の詳細が事前に周知されておらず、なんとなく「○○○についての会議」という認識のまま会議に参加した経験はありませんか。会議主催者がそばにいれば会議についての質問も気軽にできますが、遠隔地の参加者は詳細がわからないことで事前のすり合わせや相談ができません。会議中に回答を求められてもあいまいな返答しかできなかったり、回答に時間がかかったりなど不毛な時間が生まれてしまいます。

会議のアジェンダや資料は早めに共有し、事前に参加者に目を通してもらうことで、議題の説明や資料の読み上げなどの無駄な時間を省いてすぐに本題に入ることができるため、議論の時間を充実させることが可能です。検討事項なども事前に伝えることで参加者が事前にデータなどを確認でき、効率よく会議が行えます。
また、会議のゴールも併せて決めておくことで、会議で何処までやるのかを明確にすることができます。議論はプロセスなので、何が達成されたら会議は成功なのか、会議のゴールを具体的に定義づけておきましょう。

会議方法での改善ポイント

  • 会議のアジェンダ、検討事項、ゴールは必ず会議前に伝えておく
  • 会議に必要な資料などは早めに共有し、参加者に目を通してもらう

オンライン会議が疲れる理由③:会議時間がずれ込む

会議時間がずれこむ
複数拠点が参加する会議では、どこかの拠点がなかなか接続してこないと思ったら、通信トラブルが…というはなしをよく聞きます。時間通りに接続している人にとって、つながるのを待っている時間は無駄以外の何物でもありません。会議開始が遅れて会議時間がずれ込むと、そのあとのスケジュールにも影響がでてしまいます。
これらの無駄をなくすためにも会議の直前に慌てて接続するのではなくトラブルが起きても対処できるよう時間に余裕をもって接続を行うようにしてください。ツールによっては事前に音声や映像などの確認ができる機能や会議室が用意されていますので、併せて試してみるのも良いでしょう。

まれにオンライン会議ツールの不具合が原因の場合もありますが、接続トラブルの大半は周辺機器の故障やケーブルの挿し込み不備、設定ミスなど、ユーザー側で解決できるものがほとんどです。
オンライン会議ツールに慣れていない人や機器操作が苦手な人のために、接続マニュアルやトラブル時の対処マニュアルなどを用意しておくこともスムーズな会議進行につながります。

余談ですが、少し早めに接続したときはすでに入室しているユーザーとちょっとした雑談をすることで、相手との距離感が縮まりオンラインでのやり取りに頭と体を慣らすことができるのでおすすめです。

会議方法での改善ポイント

  • 会議室への入室はトラブルも見越して少し早目に接続する
  • 利用しているオンラインツールの接続マニュアルやトラブル時の対処マニュアルを用意する

オンライン会議が疲れる理由④:発言しにくい

発言しにくい
対面での会議のときは、相手との間合いが感覚で取れるのであまり意識せずに発言できます。しかし、オンライン会議の場合、どうしてもシステムの都合上ほんの少し遅延が発生してしまいます。この遅延のせいで間合いがうまく取れず、発言しづらいと感じるのです。
遅延については参加者の慣れも必要ですが、会議を進行するファシリテーターの技量でカバーできるところもあります。たとえば、参加者から発言をさせるのではなくファシリテーターが「○○について、Aさんの意見はいかがですか。」というように発言者を指名したり、オンラインツールの挙手機能やチャット機能などを活用してファシリテーターが発言を許可するなど、発言のルール化をすると発言することへのストレスが軽減されます。

またアンケート機能を利用することで、大勢の参加者の意見を集計し、可視化できるので、会議形態によってはこのような方法も有効かもしれません。

会議方法での改善ポイント

  • 発言のルールを決める
技術面での改善ポイント

  • 挙手機能やチャット機能を利用して発言を求める
  • 大人数の意見をまとめるにはアンケート機能も有効

オンライン会議が疲れる理由⑤:音声・映像品質がわるい

音声・映像品質が悪い
利用している機器(PC、タブレット端末、カメラ、ヘッドセットなど)やネットワーク環境などによっては音声が聞き取りにくかったり、映像が不鮮明だったりすることがあります。対面の会議と比べオンライン会議は、聞き返しづらかったり相手の反応がわかりづらいため、参加者は「聞き漏らすまい」「見逃すまい」とかなり聞くことや見ることに集中してしまう傾向にあります。これも疲れの原因です。ファシリテーターは、「ここまでで何か質問などはありますか。」「聞き取れなかったことはありませんか。」などとこまめに参加者に確認をするなどのフォローをし、オンライン会議のシステム面でのデメリットをカバーしてあげてください。

また、参加者側で音声や映像、通信品質に問題があるようでしたら、改善することも検討してみてください。オンライン会議の品質はネットワークや利用するデバイス(例えばPCのスペックなど)に大きく依存します。とくにPCで参加する場合は以下の中でできることをお試しください。

利用するオンラインツールの推奨するスペックのPCで参加する

データ処理能力の低いPCでは通信品質が低下してしまうため、PCのスペックが十分でない場合は検討すると良いでしょう。

オンライン会議時は必要のないアプリは閉じる

PC側の処理負荷を軽減することができます。

有線LANを利用する

有線のほうが通信が安定するため、より安定した通信が可能になります。

wi-fi利用時は回線速度計測ツールなどを利用して、環境の良い場所から参加する

Web会議を利用できる回線速度の目安は10~15Mbpsといわれています。回線速度計測ツールについてはこちら

PC内蔵のカメラから品質の良いWebカメラに切り替える

広視野角カメラは複数名の参加者も映し出すことができます。

PC内蔵のオーディオからヘッドセットやマイクスピーカーに切り替える

不要な音を拾わないなどの機能が充実しているため、音声の品質向上が期待できます。

契約しているネットワークの変更

利用しているネットワークと実際の利用量があっていない場合は、契約を見直してみると良いでしょう。

テレビ会議専用機を利用する

PCと比べ音声・映像などのデータ処理能力に優れているので品質を向上させることができます。

会議方法での改善ポイント

  • こまめに「聞き取りにくかったことはないか?」「質問はないか?」などの確認をする
技術面での改善ポイント

  • ツールが推奨するスペックのPCを使用する
  • 会議時は不要なアプリは閉じる
  • 有線での接続
  • ネットワーク環境の良いところを探す
  • 音声・映像をPC内蔵から専用の周辺機器に変えてみる
  • 利用しているデバイスや周辺機器、ネットワークなどの改善を検討する
  • テレビ会議専用機の使用やネットワークの改善を検討する

オンライン会議が疲れる理由⑥:情報が多すぎる

情報が多すぎる
対面の会議の場合、視界に入るのは発言している人だったり、ホワイトボードだったりと特定の人やモノだったりしますが、オンライン会議の場合、たくさんの拠点の映像が一度にモニターに映し出されます。発言していない人の映像も見続けなければならず、参加者は常に映像が情報過多な状態となり疲れを感じてしまいます。
全員の顔を見る必要がなければ発言者のみが映し出される、または発言者が大きく表示されてそれ以外の人は小窓に表示されるようなレイアウトを選択し、不要な情報をシャットアウトしましょう。

ホワイトボード機能が搭載されている場合、参加者の映像ではなくホワイトボードを表示させ、考えていることをテキストやイラストなどで表現するのもおすすめです。頭の中だけで考えるよりビジュアルにするほうが考えがまとまりやすく、映像の不要な情報も入ってこないため、それぞれの意見やアイディアを出し合ってディスカッションする場面に最適です。

会議の議事録を書くために、会議内容を聞き漏らすまいと会議中にメモを取り続けるのは時間も負担もかかりますし、なにより考えることに集中できません。議論に集中する時間を少しでも多くとれるよう、ツールに録画機能がある場合は積極的に利用しましょう。会議の動画を議事録にしたり、議事録を書く際のメモ代わりに後で見直すこともできるのでおすすめです。

技術面での改善ポイント

  • 画面レイアウトを「話者のみ」や「話者を大きく表示」に変更する
  • じっくり考えるときはホワイトボードを利用
  • 議事録は録画機能を利用

まとめ

オンライン会議独特の要因で疲れが出てしまうこともありますが、対面会議と同様の進め方で改善できることも多くあります。
オンライン会議は社内だけではなく、顧客や取引先との打ち合わせにも利用されるようになってきたこともあり、会議の議論や進行を円滑にし、会議の目的を達成するためのサポートスキルの向上は、今後のビジネスにおいても重要になることでしょう。

オンライン会議の改善をご検討のお客様はお気軽にお問い合わせください。