スピーカー音量を上げると前方がうるさく、下げると後方が聞こえない
オンライン会議のお悩み

オンライン会議の際、後方の席に座る参加者(特に役職の高い方)に「相手の声が小さくて聞き取りづらい」と言われることがあり、その都度スピーカーの音量を上げて対応しています。しかし音量を大きくすると、今度は前方の席の参加者から「音が大きすぎてうるさい」「声が割れて聞こえる」といったクレームが出てしまいます。
どの席でも聞きやすくする方法はないものでしょうか。
【原因】会議室に設置したスピーカーが会議室の広さやレイアウトに適していない
会議室の後方席で「相手の声が聞こえずらい」という問題が起きる主な理由は、モニター前に設置されたスピーカーの音の広がり方や性能が、会議室の広さ・席配置と合っていないためだと考えられます。
多くの会議用スピーカーは、前方にいる参加者に明瞭な音を届ける近距離向けの設計が中心で、部屋全体に均一に音を届けるための出力(音量)、指向性、カバー範囲が十分でないケースが少なくありません。
そのため、広い会議室や奥行きのあるレイアウト、席数の多い環境では、スピーカー1台でカバーできるエリアを超えてしまい、前方と後方で聞こえ方に大きな差が生じてしまいます。そこで聞こえ方の差を埋めようとして音量を上げると、音が割れる・響く・こもるなど音質が劣化しやすく、硬い壁材やガラスが多い会議室では反射音が増えるため逆効果になる場合があります。
また、スピーカーからの音がマイクに回り込み、エコーやハウリングの原因となるケースも少なくありません。
後方席の“聞こえない問題”に対処しようと音量を上げるほど、会議そのものの音声品質が不安定になるという悪循環が生まれます。

このように、現在のスピーカーの配置位置と会議室の規模に対するスピーカーのスペック不足が、会議参加者の席によって「聞き取りやすさ」に大きな差が出る原因となっています。
【解決案】天井設置のシーリングスピーカーで会議室全体の聞こえ方を最適化する

会議室全体に音を均一に届けるためには、天井に複数のスピーカー(シーリングスピーカー)を適切に配置する方法が最も効果的です。天井の高い位置から音を下方向へ届けられるため、部屋全体にまんべんなく音が行き渡りやすく、座席による「聞こえ方の差」が大幅に軽減されます。その結果、前方・後方のどちらの席でも自然で聞き取りやすい音環境を実現できます。
また、スピーカーが天井に固定されるため会議参加者の視界を妨げず、ケーブルも露出しないため、会議室の見た目がすっきり整うメリットもあります。レイアウト変更や席移動があってもスピーカーの位置を気にする必要がなく、会議室内のどの場所にいても均一で安定した音を聞くことができます。
さらに、天井から音源が一定距離を保つことでマイクに近づきすぎる心配がなく、ハウリングや過度な反響が起きにくいという点も大きなメリットです。オンライン会議だけでなく、研修・セミナー・社内説明会など、オフライン利用でも高い効果を発揮します。
ただし、シーリングスピーカーの設置には天井工事が必要となるため、スピーカーを設置できないケースもあります。(例:コンクリート直天井、天井裏のスペース不足、ビル側の工事制限など)
そのような場合は、工事を伴わずに導入できるフロアスタンド型スピーカーや、壁面への工事が可能な場合は壁面取り付けスピーカーといった選択肢も有効です。
どのスピーカーにおいても、会議室の広さに合わせて構築することが重要で、スピーカーの位置や台数を最適化することで、現状より圧倒的に聞き取りやすい環境をつくることができます。
シーリングスピーカーの構築など、会議室設備の構築についての詳細は以下のページもご参照ください。
【おすすめソリューション】スピーカーのご紹介
弊社では、お客様の会議室の広さや運用環境に合わせて最適なスピーカー構成をご提案しております。ここでは参考として、スピーカーの一例をご紹介します。
スピーカーと併せて他の音響機器や映像機器などトータルでのソリューション提案も行っておりますので、まずはご相談ください。
よくある質問
- シーリングスピーカーの設置には工事が必要ですか。
- はい、天井へ設置するための工事が必要です。ただし、天井の構造によっては設置できない場合もあります。工事が難しい場合は、シーリングスピーカー以外のご提案も行っております。
- シーリングスピーカー設置の工事期間はどれくらいかかりますか。
- 会議室の規模や天井構造により異なりますが、一般的には1室あたり数時間~半日程度が目安です。事前にスケジュールをご案内します。
- シーリングスピーカーはオンライン会議以外でも使えますか。
- はい、シーリングスピーカーはオンライン会議以外でも使用できます。研修やセミナーなどのオフラインイベントでも、シーリングスピーカーから会場全体へ音声を均一に届けることができます。また、必要に応じてハンドマイクやピンマイクの音声をスピーカーへ入力して拡声する構成にも対応可能です。





