ページの先頭です。
このページの本文へ移動します。
テレビ会議初心者ガイド
テレビ会議初心者ガイド

テレビ会議初心者ガイド8. 円滑なテレビ会議のための技術-音声系

8. 円滑なテレビ会議のための技術-音声系

テレビ会議システムには、円滑にコミュニケーションを図るための技術が装備されている。音声に関する技術を下記にまとめた。

※ 連載期間:2004年11月 ~ 2006年10月 *一部情報が連載当時のままのものがございます。ご了承ください。

良い音声品質とは

  • 良い音声品質とは聞き取りやすいこと
  • 音声がプチプチ切れると、非常にストレスを感じる。(途切れなくても音が悪いと疲れる)
    • 長時間の会議になればなるほど、音声品質によって疲労度が左右される。
  • (極論として)テレビ会議中に映像が途切れても、音声さえ通じていれば会議は成り立つ。
    • 音声が途切れたら会議も中断せざるを得ない。

エコーキャンセラー

テレビ会議システムに内蔵されたエコーキャンセラーで、エコーを減衰させる処理を行う。

エコーとは

  • 自分の声が相手に届いた後、相手のスピーカーから出ている自分の音を相手のマイクが拾ってしまい自分側に送り返されてくる現象。

ハウリングとは

  • エコーが繰り返される(送り返されて来た音がさらに相手に送り返される)ような悪循環にはいった場合に生じる。
  • その際の大きく不快な音のことをハウリングと呼ぶ。

エコーやハウリングの原因

  • マイクとスピーカーの位置が近すぎて、スピーカーからの音をマイクが拾ってしまうのが一番大きな原因。(しかし、マイクとスピーカーの位置を完全に離すことは難しい)

エコーキャンセリングの原理

  • 自分の声が送り返されたときに、「これは一度聞いたことのある音だ」ということを判断して、音の信号からその情報を削除する。
    • 相手側から送られてきたに似せた擬似エコーを発生させ、実際のエコー信号から擬似エコー信号を引き算することでエコー信号を打ち消す。
    • 部屋の残響のせいで自分の声が遅れて届いたときなども、同様の処理を行う。
    • このアルゴリズムは何種類かあり、その中にはNLMS(学習同定法)アルゴリズムのように発生するエコーと必要な擬似エコーのバランスを自動計算するものもある。
エコーキャンセラーの仕組み
エコーキャンセラーの仕組み

ノイズキャンセラー

エアコンのファンなどから発生する低周波の背景ノイズをカットすることで、人の声を聞き取りやすくする。

ノイズキャンセラー

  • エアコンのファンやさまざまな機械から発生する、低周波の背景ノイズ(バックグランドノイズ)を指す。
    • 背景ノイズは暗騒音(あんそうおん)ともいう。
    • 言葉は似ているが、エコーキャンセラーとは別の技術。

背景ノイズの弊害

  • 機械は、背景ノイズも含めたすべての音声を送信する。
  • 会話といっしょに背景ノイズも送信してしまうと、人の声がノイズに埋もれて聞き取りにくくなる。
  • 広範囲の音声を集音しようとすると余計に背景ノイズが強調されたり、こもった音になって人の声の明瞭度が低下することもある。

ノイズキャンセラーの原理

  • ノイズキャンセラーで背景ノイズをカットし、人の音声をより聞きやすくする。
ノイズキャンセラーの仕組み
ノイズキャンセラーの仕組み

オートゲインコントロール

人の声量の違いや席の位置などで音声の大きさが極端に変わってしまうのを防ぎ、自動的に音量レベルを制御する。

ゲインとは

  • 電気回路で行う信号の増幅のことを指す。
    • 例)現在のデジカメは、回路で信号を増幅することによって暗い場所でも撮影できる。(初期のデジカメではこれができなかった)この調節を行う機能をゲインコントロールという。
  • テレビ会議システムでは、2つのオートゲインコントロールを行っている。 ・音声を一定のレベルで送信。(音声レベルの調整) ・発言していない拠点の音声ゲインを下げる。

音声レベルの調整

  • 人によって異なる声の大きさや、座席とマイクとの距離の違いで音声の大きさが極端に変わってしまうことを防ぐ機能。
    • 全体の音声を一定のレベルに調整して送信する。
  • オートゲインコントロールのおかげで、マイクから離れている人の声もはっきり聞こえる。
音声を一定のレベルで送信する機能
音声を一定のレベルで送信する機能
発言していない拠点の音を小さくする機能
発言していない拠点の音を小さくする機能

追記(ワンポイントアドバイス)

テレビ会議システムを使用する際に、環境がよくなる小さな工夫について。

エコー対策

  • 音の反射を抑える環境をつくる。
    • 部屋の窓や壁にカーテンがあると、吸音されてエコーが発生しにくくなる。
  • マイクとスピーカーを離す。マイクやスピーカーの向きにも注意する。

ノイズ対策

  • ヘンなノイズが入らない環境をつくる。
    • プロジェクターやノートPCのファンノイズが入らないようマイクから離す。
    • 資料などの紙をめくる際に注意する。(意外にしっかり拾われる)
    • 窓の外やドアの外からの音をなるべく防ぐ。

オートゲインコントロール

  • あまり頼り過ぎない。
    • ミュートをうまく併用する。
  • 会議室の大きさや参加人数に対して、適切なマイクの数と配置を行う。