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テレビ会議のしくみ
テレビ会議のしくみ

快適なテレビ会議環境を作ろう第2回 操作を絶対に失敗してはならない

平石さん

平石さんは勤続10年を超えるベテラン営業社員。メーカーや販売店との渉外などは滑らかな口調ですぱすぱとまとめていき、部下からの相談事も叱咤激励しながら解決へと導く頼もしい上司だ。
そんな平石さんは今日も滑らかに電話に対応する。しかし、眉をひそめた後に、久しぶりに大き目の動揺した声を上げた。

第2回 操作を絶対に失敗してはならない

「は? 絶対操作を失敗しない方法?」

なんという無茶なことを聞くんだろう。どこかのドラマで聞いたセリフのようだ。電話の向こうの販売店の質問に平石さんは唖然とした。

この販売店経由で多地点接続サーバーを導入いただいている、とある団体では、定期的にテレビ会議を利用して全国の拠点をつないだイベントを実施している。
そのイベント中に、指定された拠点の映像に素早く画面を切り替えなければいけないという作業がある。最初はオペレーターを派遣していたが、イベント回数が増えてきたことから団体内で対応するようになった。操作説明も行ったのだが、どうしても切り替え作業が遅れることや切り替えミスなどがあり、毎回代表はご立腹らしい。

「あのシステムの操作画面、面倒くさいじゃないですか。操作担当者も大事なイベントで失敗するんじゃないかと毎回憂鬱みたいです。」

販売店の言葉に、「いや、別に普通でしょう。」とぼやきそうになったが、同時に平石さんは自分がオペレーターを請け負った時の緊張感を思い出した。
サーバーの操作画面から切り替え作業を行うには、事前に画面を開いていても「拠点を選ぶ」→「ボタンを押す」と、2ステップ必要だ。
しかも、メニューは英語のみで字も小さい。自分も緊張からか、あらぬところをクリックしそうになった。
平石さんはちょっと考えさせてくださいと言って電話を切ると、隣の開発チームがいる島に向かった。

平石さんは、開発リーダーの岡崎さんそんな問い合わせがあったと相談を持ちかけたところ、逆に質問を受けた。

「そのイベント中にオペレーターが行う操作はなんですか?」

「拠点の接続と画面切り替え、会議終了操作くらいかな」

そう、やることは単純なのだ。操作説明会も30分で終了した。邪魔をしているのはあの独特のイヤ~な緊張感。

「では、その3つの操作だけができるGUIを作ったらいいと思います。絶対失敗しない、は保証できませんが」

岡崎さんがすらすらと取り出したクロッキーノートにペンを滑らす。
全拠点接続ボタン、参加する拠点の名前がそれぞれ入ったボタン、会議終了ボタンが一つの画面に収まっている。
接続してしまえば、参加する拠点の名前が入ったボタンをクリックするだけで、その拠点の映像に切り替わるという。

「これ、できるの?」

「ええ」

常日頃慎重な岡崎さんの肯定の返事は、とても頼もしい。

平石さんは早速販売店に電話をかけて、開発の提案を行うことになった。

作成するページ数もログイン画面と操作画面だけの2ページと少なく、シンプルな構成だったこともあり、話はとんとん拍子で進み、デモ画面を試した後に導入が決定した。無事、納品された新たな操作画面を得て、オペレーターは憂鬱から解放されたらしい。

簡単すぎてオペレーターがイベント中に緊張を忘れないように、画面のもっとも目立つ場所に団体の厳かなロゴを大きめに入れておいたのはご愛敬である。