Teamsの運用で気を付けたいライセンスの考え方

アフターコロナの働き方が定着してきた今、社内のオンライン会議システムを統一しようとする動きが見られます。
その選択肢として人気なのが、Microsoft Teamsです。Microsoft Teamsは他のオンライン会議サービスと異なり、Microsoft 365(Officeソフト)の中の機能の一つとして位置づけられているのが特徴です。
Microsoft 365のライセンス規約は複雑で、今までのTeamsの運用方法がうっかり規約に抵触してしまっていた…というケースもあります。
本記事では、そんな「うっかり規約違反」を避けるため、Microsoft Teamsのライセンスについてよくある質問をご紹介します。
1. Microsoft Teamsが利用できるユーザーライセンスプランについて
2023年8月現在、Microsoft Teamsが利用できるプランは以下の通りです。
- 【2023年4月12日廃止済】 Microsoft Teams Free(無料版クラシック)
- Microsoft Teams (無料・Teamsのみの利用/個人向け)
- Microsoft Teams Essentials(有料・Teamsのみの利用/法人向け)
- Microsoft 365 Business Basic(有料・Officeアプリ含む/法人向け)
- Microsoft 365 Business Standard(有料・Officeアプリ含む/法人向け)
※2023年8月時点での情報です。最新情報はMicrosoft社のホームページをご確認ください。
法人利用の場合、Officeアプリが含まれたMicrosoft 365 Business Basic/Standardを利用することが多いと思いますが、Teamsの機能だけでよいという場合にはMicrosoft Teams Essentialsが利用できます。
また、Microsoft Teamsは、同一テナント内に無料版と有料版のユーザーライセンスを混在できません。
※この場合における「混在」とは、Teamsの同じチームになれるかどうかということです。

Teamsの「チーム」とは、部署やプロジェクトなど共同作業をする人々のグループのことです。
社外のユーザーに限り無料で招待して同じチームになることができますが、同一企業の有料ライセンスを持っていない社員を外部ユーザー(ゲスト)としてチームに招待することはライセンス違反にあたります。
社内でTeamsを利用する場合には、利用する全員分の有料ライセンスが必要です。
2. ライセンスの共有/共有PCでの利用について
アカウントのログイン情報を共有すれば1つのライセンスの契約で済むのでは?と思う方も多いかもしれません。
しかし、以下のような「1つのライセンスを複数人で共有する」ことは規約違反とされています。
- 有償契約した他の人のライセンスを利用して会議を主催すること
- 有償ライセンスユーザーのログイン情報を他人に共有すること
※ライセンス契約時に複数人が管理している「グループメールアドレス」を利用することも避けましょう。 - Teams(Microsoft 365) が入った共有PCを会議室に置き、ライセンスを持っていない人がTeams会議を開催すること

※ただし、退職者に割り当てられていた有償ライセンスは、他の人に再割り当てすることができます。
ログイン情報の共有はMicrosoftの規約違反となってしまう以外にも、パスワードの漏えい、チャット内容や機密データの持ち出しなどのセキュリティ事故に繋がる恐れもあるので注意が必要です。
3つ目の「Teams(Microsoft 365) が入った共有PCを会議室に置き、ライセンスを持っていない人がTeams会議を開催すること」は、Microsoft 365の共有ライセンスの有効化、またはTeams Roomsを導入することで規約違反を避けることができます。
3. 有料ライセンスの適切な導入数について
Teamsは利用する人数分のライセンス(ユーザーライセンス)が必要です。
または、個人のPCからTeams会議に参加するよりも、会議室から複数人で参加することが多い場合は「Microsoft Teams Rooms」という会議室専用デバイスの利用もおすすめです。
※Teams Roomsライセンスはユーザーではなく会議室(デバイス)に紐づくライセンスであるため、複数人で共有しても問題ないライセンスです。
会議室からMicrosoft Teamsに参加できるソリューション Microsoft Teams Roomsとは?
4. まとめ
Teamsを利用できるライセンスには無料版と有料版があります。しかし、無料版は個人向けであること、また、同じチーム上に無料ライセンスと有料ライセンスを混在させることができないことを考慮すると、一般的に法人利用の場合には、有料版を利用人数分導入する方がよいでしょう。
Teamsは個人に紐づいたユーザーライセンスのほかに、会議室単位で導入できるMicrosoft Teams Rooms向けのデバイスライセンスもあります。デバイスライセンスが付与されたMicrosoft Teams Roomsを利用する場合、参加ユーザーはTeamsのユーザーライセンスも不要です。会議室からTeamsの会議に参加することが多い企業様はこちらもあわせてご検討ください。
- Microsoft Teamsが利用できるライセンスプランはどれですか
- 2023年8月現在、Teamsが利用できるライセンスプランは以下の通りです。
・Microsoft Teams (無料・Teamsのみの利用/個人向け)
・Microsoft Teams Essentials(有料・Teamsのみの利用/法人向け)
・Microsoft 365 Business Basic(有料・Officeアプリ含む/法人向け)
・Microsoft 365 Business Standard(有料・Officeアプリ含む/法人向け)
- Microsoft Teamsのライセンスを使いまわすことはできますか
- Microsoftの規約によって、複数人で1つのログイン情報を共有することは規約違反とされています。
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