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運用・管理ノウハウ
Microsoft Teams Rooms Pro Managementの概要

【運用・管理ノウハウ】Teams Roomsデバイスを遠隔管理できる
管理ポータルPro Managementのメリットや機能を解説

 
2025年12月26日
Teams Rooms Pro Management

会議室に設置されたMicrosoft Teams Roomsを安定して運用するためには、デバイスの状態把握や更新作業、トラブル対応を適切に行うことが重要です。特に複数拠点で運用している場合、遠隔で状況を確認し問題を早期に察知できる仕組みがあると、管理負荷を大幅に軽減できます。
会議室デバイスの管理負荷を軽減し、運用を最適化するために有効なのがMicrosoft Teams Rooms Pro Managementです。

Microsoft Teams Rooms Pro Managementとは

Microsoft Teams Rooms Pro Management(管理ポータル)は、Microsoft Teams RoomsのProライセンスを導入する企業向けに提供される会議室デバイス管理ツールです。各拠点に設置された Teams Roomsとその周辺デバイスを、ブラウザからリアルタイムで一元管理できます。会議室の利用状況やシステムの稼働状態を把握できるほか、障害が発生した際のトラブルシューティング、アプリやデバイスの更新作業、さらにはセキュリティチェックまで、すべてをリモートで実施可能です。
企業内に点在する複数の会議室デバイスを、IT管理者が場所を問わず効率的に一元管理できることから、Teams Roomsの安定稼働を支える管理基盤として多くの企業で活用されています。

Microsoft Teams Rooms Pro Managementとは
Pro Managementを利用するメリット
  • 遠隔から管理できるため、複数拠点の会議室を省力で運用できる
  • デバイスの異常を即座に把握し、迅速なトラブル対応につなげられる
  • 更新管理(リング制御)によって、安定した運用と影響範囲の最小化を実現
  • IT管理者の作業工数を削減し、現地対応の負担を軽減

Microsoft Teams Rooms Pro Managementへの登録方法

Pro Managementを利用するには、会議室に設置されたTeams RoomsデバイスをPro Managementに登録する必要があります。Pro Managementへの登録が完了すると、デバイスの状態監視、設定の確認・変更、更新管理、トラブルシューティングなど、会議室運用に必要な機能を遠隔から利用できるようになります。デバイスの登録は通常自動で行われますが、環境によっては手動での対応が必要な場合があります。

デバイス登録

デバイスを登録するには、監視ソフトウェア「Teams Rooms Pro管理エージェント」がデバイス側にインストールされている必要があります。Windows OSモデルの場合はセットアップ時に自動インストールされ、Android OSモデルの場合は出荷段階で組み込まれているため、通常はTeamsへのサインイン時に自動で Pro Managementに登録されます。
登録にはMicrosoftが指定するネットワーク要件を満たしている必要があり、環境によってはプロキシ設定など追加の構成が必要となる場合があります。

登録が完了すると、対象のTeams RoomsデバイスがPro Managementの管理画面に表示され、リモート管理が可能になります。
何らかの理由でTeams Rooms Pro管理エージェントが自動インストールされなかった場合は、管理者が手動でエージェントをインストールすることもできます。

Microsoft Teams Rooms Pro Management:会議室

デバイス監視の登録解除とアンインストール

Teams RoomsデバイスをPro Managementの監視対象から除外する場合は、デバイス側で管理エージェントを削除し、Pro Managementから登録を解除する必要があります。

まず、Microsoftが提供するリセットスクリプトをダウンロードし、管理者権限のPowerShellで実行します。これにより、Teams Rooms Pro管理エージェントおよび関連ファイルが削除され、更新プログラムが標準のMTR更新チャンネルへリセットされます。

デバイス側の処理が完了したら、Pro Managementにアクセスし、「会議室」から該当デバイスを選択し削除すると、Pro Management上の登録解除が完了し、監視対象から完全に除外された状態となります。

Microsoft Teams Rooms Pro Managementの主な機能

Pro Managementは、会議室に設置されたTeams Roomsデバイスを効率的に運用するための幅広い管理機能を提供しています。
その中でも特に利用頻度が高く、日々の運用を支える「設定管理」「更新管理」「トラブルシューティング」の3つの主要機能について解説します。

Microsoft Teams Rooms Pro Managementの主な機能

Teams Roomsデバイスの設定管理

Teams RoomsデバイスをPro Managementに登録すると、各会議室デバイスの状態や設定をブラウザから一元的に管理できるようになります。管理画面の「会議室」から対象デバイスを選択すると、モデル名やシリアル番号、IPアドレス、会議アプリのバージョンなどの基本情報を確認することができます。また、デバイスの再起動といった基本的な操作も遠隔から実行可能です。

会議室ページと状態タブ
設定タブ:概要
設定タブ:デバイス
アクションタブ
会議室ページと状態タブ会議室ページと状態タブ
設定タブ:概要設定タブ:概要
設定タブ:デバイス設定タブ:デバイス
アクションタブアクションタブ

「状態」タブではデバイスの正常性が一覧で確認でき、「設定」タブではTeams Roomsアプリの設定を表示・設定変更ができるなど、日常的な運用に必要な情報が集約されています。遠隔からデバイスの状況を把握・管理できるため、運用負荷の軽減や、会議室の安定稼働につながります。

Teams Roomsデバイスの更新管理

Teams Roomsデバイスは定期的に更新プログラムを適用し、常に最新の状態を維持するよう設計されています。Pro Managementでは、この更新が適用されるタイミングを管理し、会議室ごとの重要度に応じて柔軟にコントロールできます。

管理画面の「更新」では、各デバイスがどのリング(Staging / General / Executive)に割り当てられているかを一覧で確認できます。(3つのリングの他、リングの追加も可能。)リングは会議室の役割に応じて設定でき、影響が少ない会議室から優先的に更新を適用することで、予期せぬ運用トラブルを最小限に抑えることができます。たとえば、試験的に影響確認を行いやすい会議室はStagingに設定し、重要な役員会議室はExecutiveに設定することで、更新によるリスクをコントロールできます。更新を完全に停止することはできませんが、最大60日以内で調整が可能です。

Teams Roomsデバイスの更新管理:リング

Staging

延期なし、更新当日実施
影響の少ない会議室向き

General

更新を2日延期
 

Executive

更新を7日延期
影響を避けたい会議室向き

Teams Roomsデバイスのトラブルシューティング

Pro Managementは、管理下のTeams Roomsデバイスの状態を常時監視しており、異常が検知されると「インシデント」として管理画面に通知されます。左メニューの「インシデント」に赤い通知が表示されるので、未解決の問題があることをひと目で把握できます。

Teams Roomsデバイスのトラブルシューティング:インシデント

各インシデントの詳細画面では、発生している問題の内容や、Microsoftが推奨する解決策が提示されるので、現地に行かなくても障害の原因や対応方針を迅速に判断できます。

この仕組みにより、障害の早期発見と迅速な対応が可能になり、会議室のダウンタイムを最小限に抑えることができます。複数拠点の会議室を管理する場合にも、Pro Managementは強力なトラブルシューティング基盤として機能します。

まとめ

Microsoft Teams Rooms Pro Managementには、会議室デバイスを安定して運用するための機能が揃っており、日常的な管理作業から障害対応までを遠隔で完結できます。設定管理・更新管理・トラブルシューティングといった主要機能を活用することで、複数拠点の会議室でも効率的で確実な運用が可能になります。

Teams Roomsの導入をご検討中の方や、運用方法について詳しく知りたい方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。最適なシステム構成や運用のポイントなど、貴社に合わせたご提案をさせていただきます。

Pro Managementに関するよくある質問
Teams Roomsデバイスの更新(アップデート)のタイミングはコントロールできますか。
はい。Pro Managementの「リング」設定によって更新の適用タイミングを調整できます。会議室の重要度に応じて「Staging / General / Executive」などのリングを使い分けることができます。企業の運用ポリシーに合わせたカスタムリングも作成できます。
Teams Roomsでトラブル発生時、Pro Managementでは何ができますか。
インシデントを自動で検知し、トラブルの理由や推奨される解決策をPro Management内に表示します。遠隔から状況を把握し理由を特定できるため、現地に行かなくても初動対応が可能です。