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「会議マイク導入」入門セミナー解説①
なぜオンライン会議は音声品質が重視されるのか?

「会議マイク導入」入門セミナー解説①

オンライン会議で音声品質が重要視される理由と改善ポイントを解説

 
2026年06月15日
オンライン会議で音声品質が重要視される理由と改善ポイントを解説

オンライン会議の品質を左右する重要な要素が「音声品質」です。音声が聞き取りにくいと、聞き返しや認識違いが増え、会議参加者のストレスや業務効率の低下につながることがあります。
本記事では、弊社が開催した「オンライン会議室タイプ別『会議マイク導入』入門セミナー」の内容をもとに、オンライン会議で音声品質が重要視される理由と、快適な会議環境を実現するための考え方について解説します。

1. オンライン会議では「聴覚情報」の重要性が高まる

オンライン会議では、対面会議と比べて相手の意図や感情を読み取りにくいと感じることがあります。これは、表情や視線、身振り手振りといった情報を十分に得られない場合があるためです。
そのような環境では、私たちは相手の声から多くの情報を読み取ろうとします。まずは、コミュニケーションにおいて人がどのような情報から影響を受けているのかを示す「メラビアンの法則」を見てみましょう。

メラビアンの法則から考えるオンライン会議のコミュニケーション

メラビアンの法則とは、コミュニケーションにおいて相手に与える影響の割合を示した心理学の法則です。一般的には、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語情報が7%の割合で相手の印象形成に影響するとされています。ただし、この法則は話し手の言葉と態度に矛盾がある場合に、どの情報が優先されるかを示したものであり、コミュニケーションにおける聴覚情報の重要性を考える際の参考としてよく用いられています。

メラビアンの法則とは

対面よりもオンライン会議で音声が重要になる理由

コミュニケーションにおいて視覚情報が大きな影響を与えるとされていますが、対面会議とオンライン会議の場合ではどのような違いがあるのでしょうか。
対面会議では、表情や視線、身振り手振りなどの視覚情報だけでなく、声の大きさやトーン、話し方などの聴覚情報も自然に受け取ることができます。

一方、オンライン会議では音声・映像機器やネットワークを介してコミュニケーションを行うため、機器の性能や通信品質によって視覚情報や聴覚情報が十分に伝わらない場合があります。また、カメラがオフの場合は視覚情報そのものを得ることができません。このような状況下において、映像が表示されなくても会話を続けることは可能です。しかし、音声が途切れたり聞き取れなかったりすると、コミュニケーションそのものが成立しなくなります。
そのため、オンライン会議では音声はとても重要な要素となるのです。

2. オンライン会議で音声品質が重視される4つの理由

オンライン会議では、音声がなければコミュニケーションは成立しません。また、音声品質は会議の生産性にも大きく影響します。ここでは、オンライン会議で音声品質が重視される4つの理由をご紹介します。

認知負荷(脳の疲れ)の増大を防ぐため

認知負荷(脳の疲れ)の増大を防ぐため

音質が悪いと、脳はノイズの中から言葉を補正して理解しようと過剰に働きます。この「聞き取りづらさ」が続くと参加者のストレスや疲労が蓄積し、会議後半の集中力や判断力が低下します。

相手への信頼感や説得力に直結するため

相手への信頼感や説得力に直結するため

音質が悪い(こもっている、機械的など)だけで、話者の知性・信頼性・魅力度の評価が下がってしまうという実験結果もあります。特に営業や面接、商談などのシーンでは、音の悪さがそのままビジネスの損失につながるリスクがあります。

非言語情報の多くが「声」に依存するため

非言語情報の多くが「声」に依存するため

オンラインでは画面が小さく、相手の細かな表情や「場の空気(雰囲気)」を読むことが対面に比べて困難です。そのため、声のトーン、話すテンポ、間(ま)などの音声に含まれる非言語情報から相手の感情や意図を読み取る比重が極めて高くなります。

情報共有の正確性とスピードを担保するため

情報共有の正確性とスピードを担保するため

音声がクリアでないと、聞き返しや誤解が多発します。スムーズな意思疎通ができなくなると、会議の時間が延び、業務全体の生産性を大きく引き下げてしまいます。

3. オンライン会議用マイクを選定する際のポイント

オンライン会議用マイクは大きく2つのカテゴリーに分けられます。違いを理解して最適なマイクを選ぶことが重要です。

2つのオンライン会議用マイクカテゴリー

USBマイクスピーカー
USBマイクスピーカー
カテゴリー
設備型会議マイク
設備型会議マイク
ポータブル利用・常設運用 利用形態 常設運用
オールインワン型
マイクとスピーカーが一体化し、エコーキャンセラー機能も内蔵
構成・機能 マイク単体
別途スピーカーや音響ミキサー、DSP、アンプなどの設備が必要
USBケーブル1本でPCやRoomsと接続するだけで即使用可能 設置・接続 天井固定や配線工事を伴うことが多く、ユーロブロック端子などの専門端子を用いる
部屋全体の音を平均的に拾うが、反響音やノイズも入りやすい 集音特性 話者の口元や特定エリアを狙って集音でき、明瞭度が高い
一部製品は連結可能だが、大規模システムには不向き 拡張性 ミキサーなどを介して多数のマイクや音響設備との連携が可能
小~中規模会議室、ハドルルーム 利用環境 小~大規模会議室、役員会議室、講演会場など

オンライン会議用マイクの選定ポイント

会議室の規模や利用方法によって最適なマイクは異なります。そのため、「どのマイクが優れているか」ではなく、「どのような利用環境で使うのか」を基準に選定することが重要です。

音声品質を重視する
設備型会議マイク

役員会議や重要な商談など、参加者の発言を明瞭に集音したい場合は、設備型の会議マイクが適しています。導入コストは高くなる傾向がありますが、クリアな音声と安定した運用が期待できます。

運用のしやすさを重視する
USBマイクスピーカー設備型会議マイク

USBマイクスピーカーは導入が容易で手軽に利用できます。一方、設備型会議マイクも適切にシステム設計をすることで、利用者が機器操作に迷わない運用環境を構築でき、会議開始時のトラブルを減らすことができます。

レイアウト変更への対応力を重視する
設備型会議マイク

会議だけでなく、研修やセミナーなど多目的に利用する会議室では、レイアウト変更への対応力も重要です。ワイヤレスマイクやシーリングマイクなど、多様な利用シーンに柔軟に対応できます。

導入コストとのバランスを考える
USBマイクスピーカー

USBマイクスピーカーは比較的低コストで導入できますが、会議室の広さや利用人数によっては十分な性能を発揮できない場合があります。初期費用だけでなく、将来的な運用や利用環境も含めて検討することが重要です。

【Tips】Teams Rooms Proライセンスで音声品質を改善する方法

オンライン会議の音声品質は、マイクや音響設備だけでなく、オンライン会議ツール側の機能によっても改善できます。ここでは、Microsoft Teams Rooms Proライセンスで利用できる音声品質向上機能をご紹介します。

※ Microsoft Teams Rooms Proライセンスの機能は、Microsoft Teams Rooms(専用機)でしか利用できません。

AIノイズ抑制 (AI Noise Suppression)

会議室内の不要なバックグラウンドノイズを自動で除去する機能です。

仕組み
AIが音声フィードを分析し、キーボードの打鍵音、空調の動作音、紙をめくる音などのノイズのみを取り除き、発言者の声だけをクリアに届けます。
設定
ノイズ抑制のレベルは、環境に合わせて「自動」「高」「低」「Off」から選択可能です。
メリット
音声調節機能を持たないデバイス構成でも、ソフトウェア側で高品質な音声環境を構築できます。
話者識別とインテリジェントスピーカー

「誰が話しているか」を特定し、会議の透明性と振返りの質を向上させる機能です。

仕組み
事前に登録した音声プロファイルに基づき、会議室内の複数人の発言を個別に識別します。
効果
リアルタイムの文字起こし(キャプション)に発言者の名前が表示されるため、リモート参加者が「誰の発言か」を正確に把握できるようになります。
音声分離 (Voice Isolation)

特定のユーザーの声だけを抽出、周囲の他の人の声を遮断する機能です。

仕組み
ユーザー個別の音声プロファイルを使用して、登録された本人の声だけを通し、背景にいる他人の話し声などをノイズとして処理します。
活用シーン
オープンスペースや隣の席で別の会議が行われているような騒がしい環境で特に威力を発揮します。
空間オーディオ (Spatial audio)

会議室内の不要なバックグラウンドノイズを自動で除去する機能です。

仕組み
認定デバイスと組み合わせることで、画面上の発言者の立ち位置(右側なら右から、左側なら左から)から声が聞こえてくるような音響効果を実現します。
メリット
複数の人が同時に話しても誰の声か判別しやすくなり、長時間の会議でも疲れにくくなります。

まとめ

オンライン会議では映像以上に音声品質がコミュニケーションの質を左右します。まずは自社の会議室環境や利用方法を整理し、最適な音声環境の構築を検討してみましょう。次回(2026年7月予定)は、オンライン会議で利用される4種類の会議マイクについて、それぞれの特長や活用シーンをご紹介します。

「会議マイク導入」入門セミナー解説 目次
  • 第1回 オンライン会議で音声品質が重要視される理由と改善ポイントを解説
  • 第2回 【会議室に最適】4つのオンライン会議用マイクをご紹介
  • 第3回 会議室タイプ別構成例と概算価格をご紹介
よくある質問
オンライン会議の音声品質が悪いとどのような問題が発生しますか?
聞き返しや認識違いが増えるほか、参加者の集中力低下やストレスの原因となります。また、商談や打ち合わせでは相手への印象や信頼性にも影響を与える場合があります。
オンライン会議の音声品質を改善するには何を見直せばよいですか?
マイクやスピーカーなどの音響設備の見直しに加え、会議室の利用人数やレイアウトに適した機器選定が重要です。また、Microsoft Teams Rooms Proライセンスなど、オンライン会議ツール側の音声機能を活用する方法もあります。