技術教室 第1回. 動画伝送技術テレビ会議とはトップへ

その3 動画の伝送

動画を伝送するときは、カメラがテレビ会議端末に内蔵されているか外付けかにかかわらず、一旦映像信号に置き換えられて端末 Codec といわれる圧縮エンジンに入力され、また受信側では伸張処理されたものが映像信号として出力されます。この項では、映像信号と映像端子についてまとめます。

映像信号
mark01コンポジット信号(Y/C 混合) / アナログ

コンポジット信号は、 NTSC/PAL 用に多く使われる信号です。輝度 (Y) と色差 (C) の信号を混ぜ合わせてひとつのケーブルで伝送します。Y と C の混合と分離の処理が必要なので信号が劣化(クロスカラーやドット障害)することがあります。クロスカラーとは、 Y/C がうまく分離できないときに生じる虹状の映像障害で、おもに細かい模様が存在する領域にでます。ドット障害は、輪郭が滑らかな線ではなく点のあつまりとし て表示される障害です。これらはモニタ側で 3 次元 Y/C 分離などの方法により、ある程度対処することが可能です。ケーブルの構造が簡単なので、現在も広く使われています。通常は RCA 端子で利用されます。

mark01S-Video 信号( Y/C 分離) / アナログ

輝度信号(Y)と色差信号(C)を、物理的に別のケーブルに分離して送る信号です。S(-Video)端子を利用します。信号の混合と分離の必要がないので信号の劣化(クロスカラーやドット障害)がなく、よりコンポジット信号よりもキレイに表示できるといわれています。

mark01コンポーネント信号 / アナログ

ビデオやカメラは内部的にはこのコンポーネント信号で動いています。SD の場合は簡易に配線でき、ケーブルの単価も安いコンポジット信号あるいは S-Video 信号を利用するので、SDでコンポーネント信号を取り扱うことはほとんどありません。コンポーネント信号は HD 用と考えてもよいとおもいます。
コンポーネント信号は、 YUV の3つを個別のケーブルを利用して伝送します。端子の数が多くなるので、少し複雑になりますが、いちばんキレイに映像を伝送できます。混乱が起こらないよ うに「 Y 」を緑、「 U/Cb/Pb 」を青、「 V/Cr/Pr 」を赤で色分けしてあることが多いです。端子は、 RCA(米国の電子機器会社名:Radio Corporation of Americaの略) あるいはプロ用のBNC(Bayonet Neill Concelmanの略)を利用します。

mark01デジタルハイビジョン信号 / デジタル

デジタルハイビジョン信号を伝送するときは、一般的に HDMI あるいは DVI信号形式を利用したデジタル信号を利用します。

映像端子
RCA 端子
RCA 端子

別名ピンプラグといい、コンポジット信号あるいはコンポーネント信号を送るときに利用されることが多いです。単純なつくりになっているので安価に作成可能だが、少し引っ張ると抜けることがあります。

BNC 端子
BNC 端子

ネジをつかわずに半回転させることで簡単にロックでき、勝手に抜けるということがない端子の形状になっています。テレビ会議ではコンポジット信号やコンポーネント信号を送るときに利用する、プロ仕様の端子としての使われ方が多いです。

S(-Video) 端子
S-Video

正式にはミニ Din4という端子形状をしています。輝度信号(Y)と色差信号(C)およびそれぞれのGNDを含んだ4ケーブルを一まとめにしたケーブルを通常利用します。よくあるトラブルは、差込が甘いときに色差信号が送られず、モノクロ表示になることです。

D端子
D端子

HDを表示するときに、コンポーネント端子を利用すると ケーブルが 3 本になって面倒だから1本でなんとかしたい、ということで開発されたのが D 端子です。しかしこれは日本ローカルの端子であり、世界的には普及していません。テレビ会議システムには基本的に D 端子はサポートされていません。

ミニ D-Sub15
ミニD-Sub15

アナログ RGB 信号を PC からテレビ会議端末やプロジェクタに表示させるときの、デファクトスタンダードな端子です。

DVI
(Digital Visual Interface)

DVI には、端子の種類が3つあります。

DVI-D
 アナログ信号だけを送信可能なDVI-A 端子
DVI-D
 デジタル信号だけを送信可能なDVI-D 端子
DVI-I
 アナログおよびデジタル RGB 信号の両方とも送信
可能な DVI-I端子

通常はDVI-I 端子が使われていて、受信するときは自動認識、送信するときは場合によってはマニュアルでデジタル・アナログ信号を選択するようになっていることが多いです。

HDMI
(High-Definition Multimedia Interface)
HDMI

DVI の上位互換が HDMI で、非圧縮のデジタル映像・音声に加えて、制御信号なども送ることが可能。その他、通信の暗号化 (HDCP) や機器の相互認証の規格も定められています。テレビ会議の HD 用端子は DVI-I 端子が使われていることが多いですが、 DVI-I にデジタル信号を流し、それを HDMI 端子に変換してモニタとつなげることもよく行われています

IEEE1394 / FireWire
/DV 端子 / i.LINK

IEEE1394 / FireWire

IEEE ( 米国電気電子学会 ) で制定した高速シリアルバス規格。もともと開発したのは米アップル社で、アップル社がつけた愛称 “FireWire” が IEEE1394 の愛称としても利用されています。ソニーは、 FireWire という愛称がつかわれる前から、 “i.LINK” を商標登録して利用していますが、中身は同じです。日本では DV 端子という通称でいわれることが多いです。デジタルビデオカメラでよく利用されていますが、テレビ会議端末ではあまり利用されていないようです。

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