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導入事例
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オンプレミスMCU導入事例:機器製造・販売会社様

オンプレミスMCU導入事例:機器製造・販売会社様

既存の専用機器を最大限に活かした「完全無欠のMCU移行」を実現

機器製造・販売会社

既存MCUのメーカーサポート終了をきっかけに、新たな会議用プラットフォームとしてソフトウェアMCUであるPexip Infinityを導入した機器製造・販売会社様。
移行プロジェクトの計画立てからシステム構築、運用アドバイスなどVTVジャパンの導入支援を基に取り組んだ結果、イニシャルコスト・運用コストの削減やMCUライセンスの費用の最適化といった導入効果を得ることができた事例をご紹介します。

既存のMCUのサポート終了により次期ソリューションの導入が急務に

浮上した問題・課題
  • MCUのメーカー保証が終了するため保守サービスを受けられなくなる
  • 国内外拠点に設置している全MCUのリプレイスが必要

機器製造・販売会社様は、本社および20の国内営業拠点、5社の国内グループ会社、15社の国外グループ会社を擁するグローバル企業であり、従業員数は連結で約10,000人におよびます。

世界規模でのビジネス展開に向け、遠隔地にある拠点間コミュニケーションやビジネス連携が必須な同社にとって、テレビ会議システムは必要不可欠な存在となっており、グローバル会議、経営会議、営業会議など秘匿性の高い打ち合わせにも活用されています。運用にあたっては、MCUプラットフォームによる専用の会議システムを使い社内の会議室に集合して実施するという会議文化が根付いています。

このため同社では、アジア、ヨーロッパ、米国それぞれでオンプレミスのMCUを備え、メーカー・機種が異なる合計約150台のテレビ会議専用機を配備。さらに、Microsoft Teams、Google MeetといったWeb会議サービスに加え、MCUと接続する専用アプリを利用したPC端末からの会議への参加も可能としています。リモートでの参加者は、会議主催者が所属するリージョンの仮想会議室に接続し、各種会議に出席するという方法で運用しています。

このような形態でテレビ会議の運用が続けられる中、2019年中旬にアジアおよびヨーロッパで使用していたオンプレミスMCUのサポート終了を迎えることになった同社では、2018年12月、日本の本社が中心となり次期MCUの検討を開始しました。

マルチベンダー環境での移行に必要なすべての対応が可能な唯一の会社としてVTVジャパンを選択

新たなMCUの検討に際してはいくつかの要件・要望が挙げられました。

要件・要望
  • 日本が主体ではあるものの、ヨーロッパや米国にも子会社が存在しリージョンごとにオンプレミスMCUを導入し運用を行っているため、MCUが更改されても各子会社のネットワークの変更や運用の変更が発生しないこと
  • 更改後も複数のメーカーのテレビ会議専用機が混在するため、これらの接続性を保つと共に継続利用できること
  • 安全性を考え、暗号化通信、会議室ごとのパスワード設定、万が一の状況を考慮し冗長化が図れること
  • AWS環境を利用しているため会議システムも同環境で動作すること
  • 新会議システムのイニシャル・運用コストを削減できること

検討を進める中、ヨーロッパの拠点から共有されたのが「Pexip Infinity」に関する情報でした。Pexip InfinityはAWS上でも稼働させることが可能なソフトウェアMCUで、相互接続性に優れ、マルチベンダーのテレビ会議専用機との接続が可能です。また分散型アーキテクチャーによってカンファレンスノードの場所を限定することなく自由に組み、必要に応じて接続ポートを容易に拡張・縮小できます。さらに優れた冗長機能によって、カンファレンスノードのひとつで障害が発生してもワールドワイドで冗長性を保ち、会議を中断させない安定した運用が可能になります。

Pexip Infinity冗長化

Pexip Infinityの優位性に注目した同社では、試用版で約1か月間の簡易的な動作確認を実施。自社の次期MCUとして「使える」という感触をつかみます。そこで6か月間の検証期間を設け、徹底的に納得できるまで検証を行うことにしました。この検証を含む、Pexip InfinityとAWSを組み合わせたシステム設計、監修、メーカーとの調整などの導入支援、さらには実稼動時の保守に加え、運用相談窓口の役割も果たせるパートナー企業の調査を開始します。

こうしてPexip製品を扱う複数の代理店へ問い合わせを行った同社ですが、Pexip Infinityについての知識はもちろんのこと、マルチベンダー環境を前提に接続性やパフォーマンスを担保しながら移行するための各種設計ができ、移行の各ステップをどのように進めるかというノウハウを有する会社はなかなか見つかりませんでした。しかしさらなる調査が進む中、2019年8月、VTVジャパン株式会社(以下、VTVジャパン)を知り、ホームページ経由で問い合わせ、打ち合わせを経てVTVジャパンが持つ以下のような強みがあると判断しました。

  • Pexip Infinityの技術に関する知識がある
  • さまざまなメーカーのテレビ会議専用機・テレビ会議用ネットワークインフラに関する知識がある
  • AWS設計・運用に関する知識がある
  • Pexip Infinityおよびテレビ会議専用機の包括的な保守サービスを提供できる

こうして同社は、今回の移行プロジェクトを全面支援するパートナー企業としてVTVジャパンを選択しました。

VTVジャパンの全面支援により「完全無欠のMCU移行」を成功裏に完了

VTVジャパンでは今回の移行プロジェクトに際し、同社の要望通りPexip InfinityとAWSの組み合わせによるソリューションを提案しました。ポイントは移行後も同じ運用のままAWS上でオンプレミスと同様の環境を構築できること、また冗長化機能により接続ポートを有効活用でき、異なるメーカーのテレビ会議専用機の相互接続性にも優れていることです。同社は提案を受け入れ、このソリューションの検証作業に着手します。

2020年1月から6か月間の設計・検証期間中、Pexip Infinityの有償トライアルライセンスを使って国外3リージョン内のシステム間での徹底した接続検証を実施しました。VTVジャパンは構成やポート数などPexip運用に関するアドバイス、グローバル拠点間での接続確認、AWSのサポート、既存専用機のサポートなどを行いました。VTVジャパンの全面支援の下、同社は「完全に繋がること、パフォーマンスが落ちないこと」などを確認。この段階でマルチベンダー環境でのシステム構築や移行について熟知したVTVジャパンの実力が遺憾なく発揮されます。支援内容には、新たなテレビ会議環境全体概要の作成、構成設計(AWS/サーバー/ハードウェア)、リージョン設計、Pexipへの接続方法の確定、Pexipの仮想会議室設計、コールルーティング設計、デバイス登録設計、IVR設計、AWSバースティング設計、試験内容設計などが含まれます。この結果を受け、2020年6月末、同社はPexip Infinityの正式導入を決定し、2020年9月に移行が完了しました。

移行の前後でMCUとその構成は以下のように変化しています。

Pexip Infinity構成例

今回の移行プロジェクトによってMCUプラットフォームは刷新されましたが、エンドポイントとなるクライアント側のデバイスやテレビ会議専用機は以前とまったく変わらないため、利用者はシステムの刷新にはまったく気付かず、これまでと同様の形でテレビ会議を行えています。

MCUの導入・運用・保守のコストを2/3に低減。今後のWeb会議サービスとの接続も視野に

成功裏に完了した今回の移行プロジェクトを通じて、同社はVTVジャパンのノウハウと対応力を高く評価し、今後の運用における継続的なサポートを期待しています。また、オンプレミスMCUからPexip Infinityへの移行後、残存する呼制御機器の対応が必要になった際に適切なアドバイスなど支援を行ったPexip Japan 合同会社のサポートについても十分に評価し、「移行プロジェクトの成功にはVTVジャパンとPexip Japanの共同支援が不可欠だった」としています。

一方、ソリューションとしてのPexip Infinity採用によって各種の導入効果も得られました。コスト面ではMUCで発生していたハードウェア保守・運用に関わるコストが不要となり、お客様は「少なくともMCUの導入・運用・保守のコストは3分の2程度に低減された」と捉えています。またPexip Infinityのポートライセンス(フロートライセンス)の自由度や強力なリソース分散機能により、ライセンスコストの最適化やAWS関連費用の低減が可能に。さらに、Pexip Infinityが提供する優れた接続性・相互運用機能により、Microsoft TeamsやGoogle MeetなどのWeb会議サービスとの相互接続も、今後の機能拡張の対象として視野に入れることが可能となりました。

グローバルでビジネスを展開する機器製造・販売会社様にとって必要不可欠なテレビ会議システム。その根幹とも言えるMCUの移行を無事に、そして成功裏に達成した今回のプロジェクトは、複数ベンダーのテレビ会議専用機やWeb会議サービスが混在する多くの企業、特にグローバルにビジネスを展開する企業にとって、非常に有効なユースケースと成り得るでしょう。

導入システム

  • オンプレミスMCUサーバー:Pexip Infinity

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